新版これからの図書館
菅原 峻
晶文社
定価 1845円+税
ISBN 4-7949-6117-0
1993/5 刊行
松本 功 評
1998/2/27
菅原さんは、社団法人日本図書館協会に25年勤務の後、現在は、図書館
つくりのコンサルタントをしている。建物を作るということではなく、市
民の生活に根ざした図書館つくりというものが、どういうものであるべき
なのか、を説いている。市民にとっての図書館とはということを考えるす
べての人にとって必読のものとなっている。
菅原さんによれば、図書館は、市民のためのものであるべきであるの
に、実際には、市の行政の無理解によって、作るときも首長がかわると途
中で計画を計画を変更されたり、設置基準を満たすために、開館時だけ、
司書資格のある人を館長にし、その期間が過ぎると市役所の人事によっ
て、図書館に関係のない人が館長になったり、そもそも図書の予算が削減
され、新刊をいれることもままならないような現状が頻出しているとのこ
とだ。そもそも図書館のない市町村もまだまだあり、あるだけでもまだま
しなのかもしれないが、残念なことである。図書館という本にアクセスす
るときに不可欠のものが身近に存在しない地域も少なからずあるというこ
とである。このことは、非常に貧しい日本の図書館の現状を表している。
(ちなみに日本の図書統計http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/jla/tokei.htmに
よれば、著書費は、公立図書館、県立の図書館の場合、一般会計のなかの
0.01パーセントにすぎない。一人当たり、50円も行かないのである)
どうやって打開することが出来るのか? 本書にも答えはない。それな
りの図書館のある地域でも、もっと図書館らしい、本のきちんとそろって
いる市民のための図書館を作るにはどうしたらよいのか、考え始める第一
歩の本だといえよう。どのような行動が可能なのだろうか。
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